税金 保険

年末調整にて医療保険料が戻ってくる

2018/08/12

医療保険の年末調整手続きは終わりましたか

年末の風物詩

正社員であっても、パートであっても、勤務先から「扶養控除申告書」「生命保険料等申告書」の記入や「住宅借入金特別控除証明書」の添付を求められます。

 

これが「年末調整」です。

 

「年末調整」とは?

会社が従業員の1年間(1/1~12/31)の給与から所得税を計算し、既に給与や賞与から天引き(源泉徴収)して預かっている所得税額の合計額との差額を清算することで、従業員の納税を完結する(確定申告をしなくて良い)仕組みのこと。

 

毎年、提出締切に追われながらも、事務的に書類を書き、生命保険会社から届いた「生命保険料控除証明書」と共に勤務先へ提出。

注)個人事業主の場合は、確定申告で提出します。

 

ところで、

「生命保険料控除」

て何なんでしょう?

 

その「生命保険料控除」について、要点をまとめました。

生命保険料控除

 

年末調整にて、医療保険料の所得控除が受けられる「生命保険料控除」

生命保険料控除の対象となるのは、2014年1月1日以降の契約の場合、一般生命保険、介護、医療保険、個人年金保険の3つです。

 

各4万円までの控除が受けられます。(合計摘要限度額12万円)

国税庁【 HPNo.1140】を参照→クリック

 

以上いずれかの保険に加入しているなら、生命保険料控除の手続きを忘れずにしましょう。なお、損害保険は控除の対象外ですが、地震保険は対象ですので、併せて確認くださいね。

 

もしも、書類の不備や提出忘れで、年末調整時に生命保険料控除ができなかった場合、ご自身でお住まいの管轄の税務署へ翌年3/15までに確定申告をすれば、払い過ぎの所得税を取り戻せます。

 

所得税を納める為の確定申告提出は、翌年の2/16からですが、払い過ぎた所得税の還付(戻してもらう)手続きであれば、1月の仕事始めから受け付けていますよ。

 

忙しいと、簡単な手続きでもつい面倒になり、書類提出を怠ってしまうこともありますよね。

 

しかし、低金利で利息がほとんどつかないこの時代、無駄な税金を払うことは避けたいもの。

 

払い過ぎた所得税の還付を受けると同時に、改めて、年間に支払った生命保険料を把握し、加入している保険内容の見直しをするのも良い機会ですね。

 

 

実際に医療保険料を払っている人が年末調整にて控除を受ける

保険の契約者は保険料を支払う義務を負っているので、保険料を払っている契約者が生命保険料控除を受けることになります。

 

しかし、契約者と保険料を払う人が別人のケースもあります。妻が契約者となっている保険の保険料を夫が払っているケースが代表的な例です。こんな場合、生命保険料控除を受けられるのは夫です。

 

生命保険料控除の対象となる保険契約は、その保険金などの受取人の全てが自分または妻(配偶者)その他の親族(6親等内の血族と3親等以内の姻族)であることが要件ですので確認しましょう!!

 

本来、保険料を払う人と契約者は同一人なのが自然な形ですから、契約者の名義を妻から夫へ変更した方が(各4万円、合計摘要限度額12万円なので)妻の収入がある場合、妻も生命保険料控除を受けられます。

 

妻自身のパート収入が増えたため、妻の年末調整(または確定申告)時に生命保険料控除手続きによって、課税所得が減り、夫の「税法上の扶養」から抜けずに済んだ。すなわち、税制上の扶養内で入られるということがありますよ。

年末調整

 

年末調整「生命保険・医療保険」は所得税の他、住民税も対象

生命保険料控除の控除額は1年間で支払った保険料によって異なります。

 

▶2014年1月1日以降の保険契約の場合

所得税は 、「一般生命保険」「介護、医療保険」「個人年金保険」それぞれ4万円までの控除(合計摘要限度額12万円)

住民税は、「一般生命保険」「介護、医療保険」「個人年金保険」それぞれ2万8000円です(合計摘要限度額8万4000円)

 

▶平成23年12月31日までに締結した保険契約の場合

所得税は 、「一般生命保険」「個人年金保険」それぞれ5万円までの控除(合計摘要限度額10万円)

住民税は、「一般生命保険」「個人年金保険」それぞれ3万5000円です(合計摘要限度額7万円)

 

以上のように、夫のみ「一般生命保険」「介護、医療保険」「個人年金保険」の控除額が年間12万円超になるなら、残念ながら妻の分の保険料を加算しても節税効果はありません。*年間保険料を生命保険料控除算出の計算式にあてはめる。以下国税庁HP参照

国税庁【 HPNo.1140】を参照→クリック

 

よって、こんな時は契約者を見直すのが賢い税金対策です。

控除証明書

 

なぜ、生命保険・介護、医療保険・年金保険は年末調整にて税金の控除になるのか

税金には「最低生活費非課税」という制度があります。

 

つまり、最低限の生活に必要な収入には課税しない(税金要らないよ!)というルールです。

 

それが控除という意味。

 

その他の控除

医療費控除などを耳にしますね。医療費は生存に必要なものですから、その分を所得から除くという控除です。

 

生命保険の加入は、医療費を自分で準備するということになりますので、これに準じて扱う・・・なるほど、よって、生命保険料にも医療費にも控除が適用されるという訳ですね。

個人年金保険は社会保険料を控除するのと同じ理由という理屈になります。

 

が、、、

ここまでは建前なお話し

 

これらの控除制度は、実際は、保険への加入を促進する政策的な配慮なのです。

 

「国が保障できない分、自助努力で生命保険や医療保険、介護保険、年金保険に加入し、何かあった際は保険会社から保障を受けてね、その分、税金をやすくするよ」・・・が本音です。

 

そんな、政策的な配慮で、今や保険会社の保有資産はとんでもない金額になっています。

 

最大手の日本生命の総資産は53兆円。この約4割の21兆円が公社債です。

 

公社債とは?

日本国債や地方自治体が発行する地方債、企業が発行する社債などです。

 

つまり、民間の保険会社への加入を促進する政策的な配慮で集められた保険料が結局は国に流れているということ。(まあ、借金大国、日本ですから、連帯責任という考えなのでしょうか)

 

 

生命保険は国の社会保障制度を補完するものという位置づけ

私の話で恐縮ですが・・・生命保険会社の営業に携わっていた頃(仕事が楽しい30代でした)

 

つべこべ言わず、毎月5件獲得!!

 

キャンペーン月ともなると、生命保険、介護保険、医療保険、年金保険をあわせて10件~15件の目標を掲げます。

 

目標を掲げ、掲げたからにはやり抜いていた数年間(単に、できない!!と思われるのが嫌な勝気な性分だっただけですが・・・)

 

朝礼や研修で 刷り込まれ 教わった営業話法のひとつでである

『生命保険と医療保険、個人年金の加入で生命保険料控除がダブルで対象、所得税還付が受けられますからお得ですよ!!』

と、時に税制メリットを前面に押し出した募集活動をしていた頃を思い出しました。

 

で、何がお得なんだか

どれくらいお得なんだか

質問してくるお客様はほとんどいない・・・

それ以前に「お得なので、皆さん加入しています」と伝えれば、NOと言えない日本人。なぜそんなに保険加入が好きなのでしょう?

 

「生命保険加入で遺族の生活保障、すなわち国民の自助努力を国が税制優遇してバックアップします」というのも分からないでもないのですが。

 

生命保険料を払えないほど貧困な親の子供は、親が死んだら健康で文化的な最低限度の生活を営めない、教育も受けられない現実。

 

どんな家庭環境に生まれても、適切に保護され、教育の機会が与えられ(奨学金制度の充実など)這い上がれる環境を社会全体で(税金を投入して)整備すべきではないかと思うのです。

 

生命保険料控除は事実上、金持ちの為(生命保険会社、しいては国に)お金が流れる税制度になっているのではないか。

 

あくまでも、フリーになった今だから言える、私個人の意見です。生命保険各社、保険営業関係者の方がこの記事を読まれていたら、失礼をお詫びいたしますね。

 

生命保険の促進の目的は、国の社会保障制度を補完するものという位置づけであったはず。

 

生命保険、介護、医療保険、年金保険の「保険料控除制度」が本当に得と言えるのか、大切な家計費を占める大きな買い物である保険加入について、年末調整という機会に是非、ご家族で話し合って欲しいと切に願います。

 

家族

 

妻も医療保険の他、年末調整手続きを忘れずに

生命保険料控除証明書提出という目的に限らず、年末調整を忘れずに行って下さいね。

 

ご主人の扶養内でのパートであっても、妻の収入が、月88,000円以上の賃金が支払われば、その月のみ源泉徴収税が引かれていますよ。(パート先に「乙」として届け出ている妻は、月88,000円以下でも源泉徴収されています)

 

*源泉所得税とは?

所得控除後の所得税額(1/1~12/31)が確定する前に、毎月の給料から国税庁が定める源泉所得税額表に基づいて社会保険料等控除後の給与金額から徴収する所得税のことです。

 

年末調整(提出できなければ、確定申告)手続きで正しい税金額を納めましょう。

 

 

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FPきよねぇ

ママや主婦を対象に起業後の働き方と経理知識をサポートしている、どの金融会社にも属さない完全フリーのファイナンシャル・プランナーきよねぇです。女性起業家向け「お金の管理」オンラインスクールの主宰をしています。札幌市在住。

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