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FPきよねぇ@札幌

フリーランス1年生向けお金の授業 起業した女性

教えて!フリーランスの開業届

投稿日:2019年9月15日 更新日:

 

FPきよねぇ
フリーランスや個人事業主になろうと決めた女性の皆さん、税務署に提出する「開業届」のこと、どこまでご存知ですか?

 

--フリーランスを選択する理由--

・強みやスキルを活用し収入が欲しい
・隙間時間で稼ぐ事から始めたい
・ライフプランにあわせたお金が必要
・自分のできることで他人を喜ばせたい
・私らしく生きたい

 

上記の理由から、フリーランスとなる女性が増えています。企業に雇用される働き方ではなく、自らクライアントを選び契約し報酬を得る、ご自身の作品や商品・サービスに自由に価格をつけ、対価(お金)を頂くことは魅力ですね。

そんなに多くの金額を稼ぐつもりはなくても、お金を得る行為が反復的に続くと判断されれば、ルールに則った義務が課せられます。「開業届」を提出し個人事業主となり、義務を全うすれば対外的メリットも多いにあります。

では・・・

その「開業届」

いつ出しますか?

 

フリーランスの「開業届」って何?

フリーランスと言っても様々です。特定の団体、組織に専従せず自らの作品や技能を提供することにより、請け負った業務を遂行する人を指しますが、『わたし、フリーランスです!』と名乗ることになんら規制はありません。

WEBデザイナーやライター、カメラマン、司会業、コーチ、講師と様々な肩書きを持つフリーランス。最近では子育ての合間の時間を活用して、趣味や資格で収入を得るハンドメイド作家さんなど主婦のフリーランスも多くいらしゃいますね。

「開業届け」とは『私は事業を営み、売上げと所得にみあった税金をしっかり納めます!!』と税務署に提出する「宣言書」のようなもの。

「開業届」の提出によってフリーランスは税法上「個人事業主」となり、税務署からそう呼ばれます。

「開業届」は、事業の開始等の事実があった日から1か月以内の提出がルールです。しかし、「開業届」を提出をせずに収入を得続けている方もいらっしゃいます。

そこで、税務署に確認しました。

税務署さん
「開業届」の提出は、あってもなくてもどちらでも構いません。「開業届」を提出せずに事業所得を確定申告しても「個人事業主」の扱いとなります。

「開業届」を出すことが大事なのではなく、収入や所得に見合った税金をきっちり納める事が大事である。が、税務署の見解のようです。

 

フリーランスの「開業届」提出日の目安

「開業届」の提出は、しっかりと事業計画を立ててからでも遅くはないんですね。

ただ、税務署から個人事業主と認められれば、対外的にも気持ちが引き締まります。いち自営業者として納税という社会貢献にも参加できます。早めに「開業届」を提出し、個人事業主の自覚をもった活動の幅を広げるのも一つの方法です。

「開業届」に記載する提出日とは税務署に届けた日です。開業日とは事業の開始等の事実があった日を指します。

「開業届」は開業日から1か月以内の提出がルール。開業日の決め方は自由です。下記を参考にして下さい。

  • 自社の商品・サービスが初めて売れた日
  • お店の開店日
  • 取引先との初契約日
  • ホームページの開設日
  • ご自身や家族の記念日

開業日から1か月以上経っての提出も可能です。提出せずに事業の様子をみたいなど考えられます。開業日から1か月以内の提出ルールを守らなかったと言って罰せられることはありません。

但し、開業日があまりにも過去の月日で提出日から日数があり過ぎると、開業したての個人事業主に与えられた特典が受けられないこともあります。過去の月日を開業日にするのはちょっと考えたいですね。(管轄の税務署に相談ください)

 

扶養内の主婦フリーランスの「開業届」提出時期の目安

ご主人の扶養範囲内でお小遣い程度の稼ぎを得(いわゆる内職)且つ、税金対象の金額(売上ー経費)が基礎控除額の48万円以下なので開業届も確定申告も提出せずに活動を続ける、ハンドメイド作家さん、自称フリーランス女性は多くいらっしゃいます。

一方『私の稼ぎは、お小遣い?事業?どっちに該当?』と、収入の質やその意味が解らず、お金の管理もザックリのまま『とりあえず開業届を出しちゃお!』と無計画なのままの主婦やママもいらっしゃいます。

無計画って驚きますよね。それって仕事なの?と個人的に懸念を覚えますが、フリーランスと名乗ることは自由なので致し方ありません。

『開業届提出はどちらでも良いです』の税務署の回答は、事業主として国に還元する(納税する)心構えがないのであれば、わざわざ提出しなくても良い(仕事増やさないでください!)と、言っているのでしょうね。

よって、1年間の所得(売上ー経費)が基礎控除額48万円を超える見通しが立った時点で、腹をくくり、ご主人から自立する覚悟を決め「開業届」を提出してはいかがでしょう。

勿論、ご主人の理解も必要です。今後、基礎控除を超える金額になれば、主婦フリーランスといえども納税(所得税や住民税)の対象になります。ご主人の社会保険上の扶養から外れる基準も調べておく必要があります。

*2020年から所得税の基礎控除は48万円、住民税の基礎控除は43万円に引き上げられました。

 

フリーランスの「開業届」提出で税務署リストに載る

主婦フリーランスに限らず一定基準の収入があれば「開業届」の提出に関係なく、税金を納めるのは国民の義務です。

税金のひとつの所得税は確定申告という ”自らが申し出る” 方法で金額が決定されます。

「開業届」を提出する大体の人は "反復的に収入がある” と見込んで事業を開始します。

よって「開業届」を提出すると、反復的に収入がある人(開業した個人自営業者)リストに掲載されます。様々な税制改定のお知らせや、税務署や商工会議所の研修お知らせ、確定申告書提出のお知らせ等が届きますので、便利と言えば便利ですね。

 

フリーランスが「開業届」を出さないまま稼ぐと?

『開業届を出さないまま始めたお小遣い程度の稼ぎが、急に多くなった場合はどうすれば良いのでしょう?「開業届」を出していないこと怒られますか?』

これ、よく聞かれます。

『全く稼げる気がしないのに(心の中では、あわよくば稼ぎたい)12月にどーんと稼ぎがあったら「開業届」を出していないこと指摘されますか?』

こちらも前者の質問と同じ意味ですが、よく聞かれます。

計画性も無いのに、無意識なのに急にどーんと儲かることはまずあり得ません!たとえ、急にどーんと儲かった場合は、然るべきルールで確定申告をすれば良い。それだけです。

前者のご質問者が仰る『小遣い程度の稼ぎ』が、反復的に繰り返す売上であれば、事業所得として確定申告します。

後者のご質問者が仰る『どーんと稼いだ』が、事業性のない一時的なものであれば、雑所得で確定申告します。

事業所得として確定申告すると、開業した個人自営業者として税務署は判断します。

翌年からは「確定申告を忘れず、儲かった分の税金も納めてね!」と名前、屋号、住所を印字された個人事業主用の確定申告書類と振込票が皆さんの届け出住所に送られてきます。

 

フリーランスの「開業届」のまとめ

ここまでの説明をまとめてみました。

まとめ

  • 「開業届」を出さずともフリーランスのまま稼ぐことは可能。
  • 「開業届」を出すとは、いっぱしの事業主として国に還元する(納税する)心構えがあってのことと税務署は理解。
  • 開業日とは事業の開始等の事実があった日のことを指し「開業届」は開業日から1か月以内に提出する。遅れても罰則はない。
  • 所得税の基礎控除48万円を超える金額になれば、「開業届」提出に関係なく確定申告の対象となり「開業した個人自営業者」の扱いになる。
  • 「開業届」を出すことで様々なお知らせが届くので便利。

と覚えましょう!!

 

フリーランスの「開業届」メリット

開業届の正式名称は「個人事業の開廃業届出書」といいます。

開業届を提出しなくても特に罰則はありませんが、提出することでメリットもあります。一番大きなメリットは、節税効果の高い青色申告ができることです。屋号を名乗れ、屋号名義の銀行口座の開設もできます。

 

青色申告

青色申告をするためには「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。税金負担が軽減される青色申告控除(最高65万円)が受けられます。

*2020年からは青色申告控除額は、提出方法によって65万円・55万円・10万円の3種類になりました。

青色申告か、白色申告か、開業時に悩む方も多いですね。どちらを選べば良いかの判断は、青色申告控除のメリットを活かせる所得額になりそうであれば、そろそろ青色申告の申請を考えると良いでしょう。

青色申告の申請ルールやメリット、おすすめ会計ソフトについて書いた下記の記事を参考にしてください。

主婦でもできる青色申告の申請ルール

  個人事業主になることを宣言する「開業届」の提出は開業の事実から1か月以内です。主婦でも「開業届」と一緒に税務署へ提出しておくと良い書類がもうひとつあります。 それは「青色申告承認申請書」 ...

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青色申告は、経理や税務に関する基礎知識がなければ難しく、不安な場合はお近くの税理士さんにお願いするのも対策です。

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屋号の届け出

屋号を届け出た場合、屋号名義で銀行口座が作れます。事業用の屋号口座を作り、プライベート口座と分けたお金の管理が、経理作業を楽にします。

屋号口座を持たず、今ある個人名義の銀行口座を事業専用にしても構いません。屋号口座は銀行によって規定がありますので事前の確認が必要です。

また、屋号を名乗ることで、社会的な見方も変わります。屋号名入りのノベルティなどを作成し「開業しました!」と、宣伝するのも良いですね。

但し、確定申告は個人名(本名)で申告します。必要経費の領収書も個人名(本名)でもらって構いません。必ず屋号を持たなければならない訳ではありません。

 

フリーランスが「開業届」を提出する前にすること

主婦やママ起業の場合、「開業届」提出に慎重になって欲しい幾つかの点があります。代表的な2つ(失業保険 会社員の夫の扶養)を取り上げます。

 

失業保険

失業保険に加入していた会社(パートも含む)を辞め「開業届」を提出した場合、「個人事業主」になる訳ですから失業の状態ではありません。失業認定の手続きをしても、失業保険を受給できない可能性が高いです。

しかし、事業主となって、雇用保険の被保険者を雇用する場合は再就職手当の受給対象になるようです。該当する場合は最寄りのハローワークに相談しましょう。

個人事業主であることを隠して失業保険をもらうと、「不正受給」になり3倍返しを命じられることもあるそうです。不正受給にならない様くれぐれも(開業届を提出するタイミング)注意が必要です。

 

夫の扶養

会社員の夫に扶養されている妻は、社会保険(健康保険と年金)の保険料を負担していません。0円です。一定額の稼ぎを得​​​​、夫の扶養から外れると、妻自身の健康保険と年金の保険料負担が発生します。

一定額の稼ぎに達せずとも「開業届」の提出で夫の扶養から外れ、妻自身の健康保険と年金の保険料負担を余儀なくされるケースもあります。

「開業届」を提出すれば「個人事業主」になる訳です。自立した人と理解され、妻の稼ぎ額に関係なく「自営業者(個人事業主)は扶養に入れない」と定めている会社もあるからです。

会社員の夫の妻が起業することは十分話し合ったはずです。「開業届」の提出も、妻の判断だけで進めるのではなく、ご主人の理解とご主人の会社規定の確認が重要ですね。

 

「開業届」と一緒に「青色申告承認申請書」を出そう

開業年度より青色申告をお考えの場合は、「開業届」と併せて「青色申告承認申請書」の提出が必要です。「青色申告承認申請書」の提出は、開業日が1月1日から3月15日であれば3月15日迄。開業日が3月15日以降であれば開業日から2か月以内です。

開業日から2か月以上経ってから青色申告を希望することは可能です。その場合は「青色申告承認申請書」提出の翌会計年から青色申告対象となります。(毎年3月15日締め切り)

白色申告でも帳簿付けは必須ですが、青色申告は更に難しい複式簿記が求められます。難しい帳簿をつけ事業のお金の管理をきちんとやっている自営業者は不正が無いとみなし、最高65万円の青色申告控除を認めてくれるのです。(但し、最高65万円の控除は電子申告。紙ベース複式簿記申告は55万円。簡易簿記は10万円の控除)

最高65万円分の税金が軽減できるのですから、所得金額によっては、利用したい制度ですね。

 

ポイント

  • 「開業届」は1か月以内
  • 「青色申告承認申請書」は2か月以内(例外あり)

と覚えましょう!!

申請様式PDFがダウンロードできます
国税庁/個人事業の開業届・廃業届出等手続き
国税庁/所得税の青色申告承認申請手続き

 

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私は、金融業界に約20年間勤めたのち、独立開業しました。金融商品を販売しない独立系FPとして活動しています。金融業界勤務の後半は中小企業の決算対策に従事。子育てをしながら自らも個人事業主としてコンサル事務所を独立開業した経験があります。現在は起業する女性へお金の基本知識をお伝えすることを専門として活動しています。

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